配偶者ビザなら永住申請は有利?ハードルはどのくらい下がるのか

紺色の背景に白文字で「法務ブログ」と書かれた説明画像

「結婚したら、永住ってしやすくなるのは本当?」

「外国人の彼女が永住許可取りたいって言っているけど…」

「そもそも永住ってどうやって取るの?」

外国人の方やその日本人関係者(多くの場合、結婚相手や交際相手)から永住申請の相談を受ける際、

「日本人と結婚しているので永住は簡単ですよね?」

という質問をよくいただきます。

結論から言うと、在留資格「日本人の配偶者等」の方は、一般的な就労ビザの方と比べて永住申請のハードルが大きく下がります。

しかし、「結婚したから、永住できる」というレベルではありません。

今回は、日本人の配偶者等の方がどの程度有利になるのかを解説します。

一般的な永住申請の要件

永住許可の基本ルールは、入管庁のガイドラインで定められています。

詳しくはこちら:出入国管理庁 永住許可に関するガイドライン

実際にはどのように考えればいいか?

色々と要件はありますが、

基本的には、税金や年金等をしっかり納め、ひとりの人間としてちゃんと暮らしていれば、特に問題はありません。

ただ、在留期限が最長であること(前は3年でもよかったのですが、今後は原則5年)という部分が非常に難しいところです。

その他、原則として、引き続き10年以上日本に在留し、そのうち5年以上を就労資格または居住資格で在留していることが求められます。

就労資格がもっとも長い居住が求められる

例えば、

  • 技術・人文知識・国際業務
  • 経営・管理
  • 技能
  • 高度専門職以外の就労資格

などの方は、基本的にこの「10年ルール」が出発点となります。

こちらも読みたい:技術・人文知識・国際業務と特定活動46号との違いを徹底解/

日本人の配偶者等は「10年ルール」が適用されない

一方で、日本人や永住者の配偶者等には特例があります。

実体を伴った婚姻生活が3年以上継続しており、かつ1年以上継続して日本に在留していれば、永住申請が可能とされています。

表で整理をしてみよう

つまり、

区分永住申請までの目安
技人国など一般的な就労資格原則10年以上+5年以上の就労
日本人の配偶者等婚姻3年以上+日本在留1年以上

となります。

この差は非常に大きく、「最も永住申請しやすい在留資格の一つ」と言えるでしょう。

こちらも読みたい:永住申請が通りやすい在留資格は?

要件の緩和は、手続きの面でも楽になる?

こうして居住要件が緩和されると実は証明する期間分の資料も減ります。

たとえば永住申請時、住民税の課税証明、納税証明を出さないといけないのですが、

通常の就労ビザだと直近5年分を出さないといけません。

それが、

日本人の配偶者 ⇒ 3年分

日本人の子 ⇒ 1年分

となったりします。

ただ、これに関しては、申請人と申請人を扶養する者双方が求められたり、

ほかにも身分関係を証明する資料が求められるため、ちょっと書類手続き的にどちらがいいのかは、

微妙な感じがしますね…。笑

配偶者ビザだと生計要件も緩和される?

通常の永住申請では、

  • 独立した生計を営めること
  • 安定した収入があること

が要件とされています。

しかし、日本人の配偶者等の場合は、この「独立生計要件」が形式的には免除されています。

そもそも独立した生計を前提としていない資格だからです。

永住申請は世帯収入で判断される

例えば、

  • 専業主婦(主夫)
  • パート勤務
  • 扶養に入っている

というケースでも、世帯全体として安定した生活基盤があれば許可される可能性があります。

収入はどのくらい必要か?

これに関して、明確な回答はできませんが、

基本的に【年収400万円×扶養者一人につき80万円加算】以上の収入が世帯で確保できていれば、

特に問題なく許可されます。

それでも永住申請は不許可になるケースは多い

「配偶者ビザだから安心」

と思われがちですが、実際には不許可となるケースも少なくありません。

永住は、今、本当に審査が厳しいです。

特に重要なのが次のポイントです。

① 税金の未納・滞納

  • 住民税
  • 所得税

の未納はもちろん、納付遅れもたとえ数日でもアウトです。

なお、夫や妻の状況も影響します。

② 年金・健康保険料の未納

これも↑に同じくです。

近年の永住審査では、

  • 国民年金
  • 厚生年金
  • 国民健康保険料

の納付状況が厳しく確認されています。

数年前の未納や遅延納付が原因で不許可になるケースもあります。

③ 婚姻の実態に疑義がある

入管は、

  • 同居しているか
  • 婚姻期間は十分か
  • 実際に夫婦生活が存在するか

を確認します。

別居期間が長い場合や、実態の説明が不十分な場合は注意が必要です。

④ 素行不良

  • 刑事処分
  • 交通違反の繰り返し
  • 在留状況の問題

なども審査対象となります。

こちらも弊所ではありませんが、

入管専門行政書士から見た実務上のポイント

実務上、日本人の配偶者等の永住申請で最も多い失敗は、

「期間要件は満たしているが、納税や年金の確認をしていない」

というケースです。

特に、

  • 転職や引っ越しが多い
  • 国民年金と厚生年金を行き来している
  • 一時的に保険料を滞納したことがある

といった方は、申請前に十分な確認が必要です。

また、婚姻歴や家族状況によっては説明資料を追加した方がよい場合もあります。

在留資格の申請は、こちらが任意で説明を補完する

在留資格の申請は、非常に行政手続の中でも特殊な部類になります。

入管が必要書類を列挙してくれていますが、それだけでは足りない、ということも多々あります。

実際に追完(後から書類出してくださいと言われる)の要請が来たり、更に恐ろしい事態になると、

ということも、近年増えてきています。

「これは審査官なら、状況をわかってくれるだろうか?」

という視点で書類作成や整備をしていくことが申請の鍵となります。

確かにやりやすい配偶者ビザの永住申請。しかし…

在留資格「日本人の配偶者等」の方は、

  • 原則10年在留が不要
  • 婚姻3年以上+日本在留1年以上で申請可能
  • 生計要件も緩和される

という大きなメリットがあります。

そのため、永住申請のハードルは一般的な就労ビザと比べて大幅に下がると言えるでしょう。

もっとも、

  • 納税状況
  • 年金・保険料の納付状況
  • 婚姻の実態
  • 素行状況

は厳しく審査され、そして家族のことまでじっくりと見られます。

「条件を満たしていると思っていたのに不許可になった」というケースも少なくありません。

それは、原因が自分以外でなかったり、そもそも自分のことでも見落としていたことがあったりするからです。

永住申請をご検討中の方は、申請前に要件を十分確認し、必要に応じて専門家へ相談することをおすすめします。

【弊所は横浜関内エリア】入管専門&お近くの行政書士へ、ぜひご相談を

入管手続きに慣れている行政書士は、

  • 永住許可要件の事前診断
  • 納税・年金状況のチェック
  • 理由書の作成
  • 必要書類の収集サポート
  • 入管への申請取次

を行い、状況に合わせて、スムーズかつ的確に永住申請をすることができます。

また居住地の役所巡りを、少なくとも半日くらいはかけてやらないといけなくなります。

署名をする書類も多く、私の意見では、

近くの行政書士の方が圧倒的に対応はスムーズです。

そもそも、(弊所は横浜なので横浜前提で書きますが)横浜入管に永住申請するのに、北海道の先生に頼んだら、

永住は現地入管に提出しないといけないので、めちゃくちゃ交通費や日当がかかることになります。

不許可リスクを減らし、スムーズな永住取得を目指したい方、

特に横浜関内エリアに近い方は、ぜひとも弊所にご相談ください。

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