
「来年から育成就労が始まるけど、登録支援機関は何か変わるのか?」
「今、どんなことが起こっているの?」
「体制構築に必要なことは?」
特定技能制度の拡大により、外国人雇用を支える登録支援機関は急速に増加しています。
しかし、実は2027年(令和9年)から、登録支援機関の要件が厳格化される予定であることをご存知でしょうか。
これは外国人材政策の見直しの中で進められている制度改革であり、登録支援機関の運営にも大きな影響が出ると考えられます。
実際に、
- 「現在の体制で登録を維持できるのか」
- 「今後どのような支援体制が必要なのか」
といった相談が、すでに増え始めています。
本記事では
- 2027年の制度変更のポイント
- 登録支援機関が今から整えるべき体制
- 行政書士がサポートできること
について解説します。
ぜひご一読ください。
2027年の登録支援機関制度の主な変更点
さっそく本題に入ります。
登録支援機関において、
2027年4月に予定されている主な制度変更は次のとおりです。
ざっと確認してみましょう。
登録支援機関変更点まとめ表
| 項目 | 現行制度 | 2027年4月以降 |
|---|---|---|
| 支援責任者、担当者 | 常勤でなくても可能な場合あり | 常勤職員でなくてはならない |
| 受入機関の上限数 | 上限なし | 社員(支援担当者)一人につき、10社まで |
| 支援する外国人の人数 | 上限なし | 社員(支援担当者)一人につき、50人まで |
| 情報公開 | 義務なし | 支援費用・実績の公開 |
| 支援体制 | 比較的自由 | 組織体制の明確化 |
結論的には、登録支援機関は何が変わるのか?
この改正の方向性は明確です。
「登録できる機関」から
「実際に支援できる機関」へ
制度が大きく変わろうとしています。
たとえば、
「たくさんの外国人を支援しているといいながら、明らかに数が多く、サポートが行き届いているとは言えない状況」
というものを無くす取組になります。
筆者としては、定期面談等を無視して、ある種杜撰に、薄利多売的にやっている登録支援機関を駆逐する、というのが名目に感じます。
ただし、経過措置もある
特に人数制限、社数の制限などは、かなりシビアな問題になると思います。
もうすでに、支援担当者が一人だけど、特定技能外国人が少ないから20社くらい会社をサポートしている、という登録支援機関もあると思います。
そこに関しては、(あくまでも現状)安心してください。
上の表に書いたような規制は、2027年の4月から適用されます。
そして、今既に登録を受けている登録支援機関に関しては、27年4月以降の更新時までは、昔の基準で大丈夫です。
ですから、時間的な猶予は正直、まだまだ結構あるのではないかと思います。
(大変なのは2022年登録組ですね:1~3月登録を除いて)
登録支援機関は今後「体制」が問われる
今回の制度改正で最も重要なのは、
登録支援機関の実務体制
です。
具体的にはどのような実務体制が問われる?
例えば今後は、
- 常勤の支援責任者及び支援担当者
- 支援人数や支援している会社の管理
などが必要になります。
つまり、
- 登録だけしている
- 実質的な支援体制がない
といった登録支援機関は、今後は登録維持が難しいでしょう。
なぜなら、従業員を確保しなければ規模を拡大することができず、
そうなってくると人件費で圧迫されるため、サポートの質を上げて高報酬にするのが自然なことだからです。
これからの登録支援機関モデルは?
制度改正により、登録支援機関のビジネスモデルも変化すると考えられます。
具体的には、以下のように変化していくでしょう。
| 従来型 | 今後求められるモデル |
|---|---|
| あまり関与のない形式的なサポート | 高付加価値をつけた細かいサポート機関 |
| 自社外で人件費削減 | 自社の専門スタッフ確保 |
| 大量受託 | 少数精鋭 |
| 低価格 | 高品質かつ高価に |
つまり、登録支援機関は
外国人支援の専門サービス業
としての体制が求められることになります。
そのため、手続きや定期面談等の形式だけでなく、コンサルティング等の価値の高く、属人性の高いものが重要になってきます。
つまりですね、
ほとんど士業と変わらないサービスが求められるようになってくる、
ということです。
登録支援機関の運営で増えている課題
実際に登録支援機関の相談では、次のような課題が多く見られます。
支援体制の問題
- 支援責任者の要件を満たしているか不安
- 人員体制をどう整えるべきか分からない
入管手続きの問題
- 定期届出
- 支援計画
- 在留資格変更
などの書類対応。
コンプライアンスの問題
- 入管法
- 労働法
- 外国人雇用管理
など、関係する法規制は非常に多くなり、どんどんと複雑化していきます。
特定技能制度ひとつをとっても日々変化していっています。
そのため、登録支援機関の中には
外部専門家を顧問として活用するケース
も増えています。
そもそも、入管向けの書類作成ができない
入管に提出する書類を作成できるのは、法律上、
行政書士、弁護士のみとなります。
登録支援機関は、取次者として登録を受ければ書類を提出することができますが、
あくまでも、「提出する」だけです。
つまり、申請書類の作成は、違法となってしまいます。
外国人本人が書類を作成してくれることは特定技能では、ほぼ間違いなくないため、
そうなると、行政書士が書類を作成していないとおかしい、というロジックになってしまいます。
実際、整合性を取るためにも、内部に行政書士を抱えて、書類作成をまとめて依頼する、という流れが多くなっています。
つまり私が言いたいことは、
「登録支援機関は、行政書士を月額で書類作成の顧問にしてしまおう」
ということです。笑
それ以外にも行政書士がサポートできること
登録支援機関の運営において、行政書士は次のようなサポートが可能です。
① 登録支援機関の法務顧問
登録支援機関の運営には、
- 入管法(及び関連法令)
- 労働法(及び関連法令)
- 租税法
- 契約管理
- コンプライアンス
など多くの法律問題が関係します。
こちらも読みたい:外国人雇用と押さえておくべき労働関連法
行政書士が顧問として関与することで
- 法制度対応
- 入管対応
- 契約適合性の確保
- 書類管理
をサポートできます。
② 登録・更新サポート
登録支援機関は、
- 新規登録
- 更新申請
が必要になります。
さらに2027年以降は、
- 体制要件の確認
- 運営体制の見直し
が重要になります。
これらの対応を行政書士がサポートすることが可能ですし、
やはり、今後の法令、省令、規則等の変化も考えて、
顧問として入管関連に強い(あるいはその分野に非常に興味があり、積極的に勉強をしている)行政書士を置いて、
常に運営上の助言を受け、指針を作っていける体制を構築することをオススメします。
制度改正は「準備している機関」にとってチャンス
2027年の制度改正は、育成就労制度の開始とも重なり、
登録支援機関にとって、
淘汰と再編
のタイミングになる可能性がとても高いです。
筆者としては、ここ数年が勝負となる気が
今後のことを考えていくと、
- 適切な支援体制
- 法務管理体制
を整えている機関にとっては、
信頼性の高い支援機関として評価される機会
が高く、一気に高付加価値をつけた高単価路線に行くチャンスとなるでしょう。
(というか、規制が生まれた以上、そうするのがポジティブな姿勢でしょう)
体制構築はもう既に始めよう
そのため、
制度改正の直前ではなく
今のうちから体制を整えておくことが重要です。
こちらも読みたい:育成就労制度は、登録支援機関、行政書士にとってチャンスか?
登録支援機関の体制整備はコムーナ行政書士事務所に、ご相談ください
当事務所でももちろん、
- 登録支援機関の登録・更新
- 支援体制の整備
- 入管手続きサポート
- 顧問契約による法務サポート
など、外国人雇用に関するサポートを行っています。
2027年の制度改正に備えて、
- 自社の体制が要件を満たしているか
- 今後どのような準備が必要か
を確認しておきたい方は、お気軽にご相談ください。
制度改正に向けた体制整備を、専門家の視点からサポートいたします。