
「特定活動ビザって何?」
「具体的にはどんな活動が特定活動なのか?」
「必要書類はどんなものになるのだろう?」
在留資格と聞くと「留学」や「技能実習」、「技術・人文知識・国際業務」などを思い浮かべる方が多いでしょう。
しかし、実はそれらのどれにも当てはまらない活動をカバーする“特別枠”のような在留資格が存在します。
それが 「特定活動」 です。
特定活動は大きく 「告示特定活動」 と 「告示外特定活動」 に分かれます。
それぞれの違いや代表的なケースを解説していきましょう。
告示特定活動とは?
「告示特定活動」とは、法務大臣があらかじめ活動内容を定めて告示しているものです。
つまり、法務省が公にルールを示しているため、要件や範囲が明確になっています。
主な例は?
特定活動ビザにおける主な活動例は以下です。
- ワーキングホリデー
- 医療滞在
- インターンシップ
- EPAに基づく看護師/介護福祉士候補者
この中で代表的な、「就職活動」と「インターンシップ」を以下解説します。
ワーキングホリデーについてはこちら:ワーホリで日本に来るなら、どんなビザが必要になる?
EPAに関してはこちら:EPAに基づく特定活動ビザとは?
(1)治療のための長期滞在(医療滞在ビザ)
日本で治療を受けるために、特別にもらうビザとなります。
あくまでも参考程度に、以下の点を確認してみてください。
要件
- 病院又は診療所に入院して医療を受ける活動であること
- 治療のため90日を超える期間滞在すること(90日以内だと短期滞在ビザになる)
- 滞在費、治療費を負担できる資力があること
必要書類
- 申請書
- 写真
- 受入医療機関の受入証明書、身元保証機関による身元保証書
- 滞在中の活動予定に関する文書(治療の計画、必要期間、見込費用を明記)
- 資金証明(病院等へ支払済証明書、預金残高証明書、支払保証書など)
- パスポート、在留カード(あれば)
(2)インターンシップ
言わずと知れた学生の企業での就労体験です。
世界的に見れば、日本の企業で働いてみたい学生も多いです。
同じく要件と必要書類を確認していきましょう。
要件
- 大学等に在籍中の学生であること
- 日本企業や団体で教育課程の一環として実習を行うこと
- 実習内容が単なる労働ではなく、学習目的であること
- インターン参加により学校の単位認定がなされること
必要書類
- 申請書
- 写真
- 在学証明書
- 受入理由書、研修計画書
- インターンシップの契約書、大学の承認書
- 日本での活動内容、期間、報酬等の待遇を記載した資料
- 過去の在留歴を明らかにする資料
- 大学の修業年限を明らかにする資料
- パスポート、在留カード(あれば)
その他、状況により必要な資料が変わります。
告示外特定活動とは?
「告示外特定活動」とは、告示に載っていないケースでも、個別に法務大臣が特別に許可を出すものです。
「既存の在留資格に当てはまらないけれど、日本に滞在する合理的な理由がある」と判断された場合に認められます。
主な例と要件・必要書類
具体的なケースと、一般的にそれらで必要となる書類を確認してみましょう。
(1)卒業後の就職活動
日本の大学に留学に来て、就職活動をしたけど就職先が見つからなかった場合に、
引き続き日本での就職活動を継続するようなケースが想定されています。
要件と書類を確認してみましょう。
要件
- 日本の大学、大学院、短期大学、高等専門学校、専門学校を卒業していること
- 卒業前から就職活動を行っていること
- 学校で学んだ内容と関連性がある業務に就職するための活動であること
- 学校が就職活動継続につき推薦状を出していること
- 活動中の生活費があること
必要書類
- 申請書
- 写真
- 理由書
- 履歴書
- 卒業証明書/卒業証書
- 成績証明書
- 学校の推薦状
- 就職活動を行っていることがわかる資料
- 資金証明(通帳、仕送り証明等)
- パスポート、在留カード
特徴的なのは、太字の「学校からの推薦状」です。
成績が優秀で、就職が見込まれることが前提のビザだからです。
(2)その他特別事情による滞在延長
例:災害、本人または家族の事情などで一時的に帰国できない場合。
必要書類
- 申請書
- 写真
- 事情を説明した理由書
- 必要に応じた証明資料(航空券のキャンセル証明など)
- 滞在費の証明
- パスポート、在留カード
こちらは個別具体的なケースですので、その都度入管に確認することが大切です。
特定活動ビザ:内容や必要書類のまとめ
内容を図表でまとめます。
ケース | 主な要件 | 必要書類 |
---|---|---|
告示活動:医療滞在 | ・病院又は診療所に入院 ・90日を超える期間滞在 ・資力があること | ・申請書 ・写真 ・診断書(日本の医療機関発行) ・受入証明書、身元保証書 ・滞在中の活動予定に関する文書(治療の計画、必要期間、見込費用を明記) ・資金証明(病院等へ支払済証明書、預金残高証明書、支払保証書など) ・パスポート(あれば在留カード) |
告示活動:インターンシップ | ・大学に在籍中 ・教育課程の一環として実習 ・内容は学習目的 | ・申請書 ・写真 ・在学証明書 ・受入理由書 ・インターンシップの契約書、大学の承認書 ・日本での活動内容、期間、報酬等の待遇を記載した資料 ・過去の在留歴を明らかにする資料 ・大学の修業年限を明らかにする資料 ・パスポート、在留カード |
告示外:卒業後の就職活動 | ・卒業した日本の学校からの推薦状がもらえる ・活動中の資金を証明できる | ・申請書 ・写真 ・理由書 ・履歴書 ・卒業証明書/卒業証書 ・成績証明書 ・学校の推薦状 ・就職活動を行っていることがわかる資料 ・資金証明(通帳、仕送り証明等) ・パスポート、在留カード |
告示外:特別事情による滞在延長 | ・災害、病気、家族事情などで帰国不能 | ・申請書 ・写真 ・理由書 ・証明資料(診断書、航空券キャンセル証明等) ・資金証明・パスポート、在留カード |
告示と告示外の違いもまとめます
区分 | 告示特定活動 | 告示外特定活動 |
---|---|---|
根拠 | 法務省が告示で明示 | 個別の特例判断 |
申請における透明性 | 要件・活動内容が明確 | ケースごとに判断 |
代表例 | 就職活動、インターン、ワーホリ | 治療滞在、離婚後の親子同居など |
難易度 | 比較的申請しやすい | 理由付け・証明が重要となり、多少難化 |
特定活動ビザにおけるチェックリスト ✅
申請を検討している方は、次のチェックポイントを確認してみましょう。
- 自分のケースが「告示」か「告示外」かを確認した
- 必要書類(推薦状、受入証明書など)を揃えられる
- 日本での滞在費用を証明できる(預金、仕送り、受入先負担など)
- 活動目的が学習・就職・治療・養育など、明確に説明できる
- 事情を理由書で詳しく説明できる
特定活動ビザ、不安ならば専門家に
在留資格「特定活動」は、在留資格制度に柔軟性をもたせるための仕組みです。
- 告示特定活動:ある程度定まった活動(インターンなど)
- 告示外特定活動:特別事情に基づく個別判断(就職活動の継続など)
申請にはケースごとに異なる書類が必要であり、
特に告示外では「理由書と証拠資料の説得力」が成否を分けます。
自分のケースがどちらに当てはまるかを確認し、迷うときは専門家に相談するのが安心です。
詳しくはこちら:出入国在留管理庁 特定活動