
「法人設立前で登記が終わっていないけど、経営・管理ってとれるの?」
「会社設立前にビザを取得する方法は?」
「どんな手続きが必要になる?」
日本で会社を設立し、経営・管理ビザを取得する際、「登記前の段階でビザを取得できるのか?」という疑問を持つ方は多いでしょう。
なぜなら、一般的には経営・管理ビザには法人の登記謄本が必要になるからです。
本コラムでは、登記前の経営・管理ビザの取得について、要件や注意点をわかりやすく解説します。
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経営・管理ビザとは?
経営・管理ビザは、日本で事業を経営または管理する外国人向けの在留資格です。
どんな人が対象となる?
主に次のような方が対象となります。
- 会社を設立して事業を運営する方
- 既存の会社の経営に参画する方
- 日本企業の管理者として活動する方
取得するためには、一定の投資額や事業計画の妥当性などが求められます。
経営・管理ビザはいわゆる経営者のためのビザ
つまりは、経営者のためのビザといえます。
この経営者にはいわゆる社長だけではなく、役員や監査役のような、会社法上の経営者も含まれます。
ただし、経営者として活動している実態はないのに役員の登記だけなされている場合は、経営・管理ビザは認められません。
法人設立前の経営・管理ビザ取得は可能か?
原則として、経営・管理ビザを申請する際には、既に会社が登記されていることが求められます。
つまり、ただ単に会社運営をしているだけではだめで、実際に会社が法人として設立され、それが公示されている必要があるということです。
(個人事業主は登記する必要がありません。この場合は、個人事業主として一定以上の規模であることを示していくことになります)
法人設立前でも実は経営・管理ビザ取得はできる
しかし、特定の条件を満たせば、登記前でも取得できる可能性があります。
登記前の取得が認められるケースとしては、以下のようなものがあります。
事前準備ビザ(4か月)を活用する方法
平成24年の入管法改正により、経営・管理ビザの「4か月」の在留期間が新設されました。
これにより、
会社設立前の準備(資本金の調達、事務所の仮契約など)、登記手続きの完了
などの活動を日本で行うことが可能となります。
実は経営・管理ビザは最短で3ヵ月なのですが、それは経営者として日本に会議に来る際など、短期での経営者としての活動を想定された期間となっています。
4ヵ月というのは、実は住民票を取得できる最短の居住期間であり、「日本に基盤をすえながら、経営活動の準備をしてください」という入管の意向がうかがえます。
事前準備ビザの場合、定款の写しなどが必要になる
原則は会社の役員などを確認する書類は会社の登記謄本となりますが、設立前はそれが用意できない状況となっています。
ですので、定款で判断されることになります。
パートナーの協力を得る方法もある?
すでに日本に在留資格を持つパートナー(日本人または永住者など)がいる場合、その方を代表者として会社を登記し、その後経営・管理ビザを申請する方法もあります。
一度パートナーが登記を行い、代表権を後で移譲する形も可能です。
会社設立ができるのは永住者や日本人の配偶者等など、限られた在留資格のみとなります。
なかなか都合よく日本にパートナーがいるわけではないと思いますので、現実的には、4カ月の事前準備ビザで申請することになると思います。
法人設立前の経営・管理ビザ取得のための土台
4か月の経営・管理ビザを取得するには、基本的には、以下の状況整備をしていく必要があります。
具体的な事業計画の提示
事業内容、資本金の調達方法、事業の収支計画、オフィスの状況、従業員をどうするか、
などなど、具体的な状況説明が必要になることがあります。
資本金や従業員
最低500万円以上の資本金があれば、話が早いです。
定款に資本金が500万以上である旨の記載をしましょう。
ですが、そうでなくとも、事業に投資した金額が500万あれば大丈夫です。
要するに「ある程度の規模の事業です」ということを証明しろ、ということになります。
または従業員を2人以上雇っていたりする必要があります。
事業所の確保
原則的には経営・管理ビザを取得するには、事務所や店舗を契約し、その契約内容が適正である必要があります。
具体的には、賃貸の用途として事務所や営業所として使用可能である旨の書面が必要になります。
バーチャルオフィスなどはたとえ用途が事務所だとしても、実態がないということで認められません。
ただ、この4カ月の経営・管理ビザにおいては、申請時に事務所を契約している必要はありません。
あくまでも候補地として申請することができます。
申請の流れ
申請の流れも確認しておきましょう。
ビザ申請前の準備
- 事業計画を策定
- 資本金を準備
- 事務所の契約交渉
- 定款の作成
経営・管理ビザ(4か月)の申請
- 入管(出入国在留管理庁)に申請
- 審査期間は2~4か月程度
ビザ取得後に会社登記
- 会社の登記を完了
- 法人口座の開設
- 事業を開始していきましょう!
ビザの更新申請
4か月の在留期間中に事業を進め、(通常は1年の)経営・管理ビザへ更新していきます。
このビザ更新時には、登記謄本を用意しておきましょう。
ここで登記謄本での確認が求められるからです。
詳しくはこちら:出入国在留管理庁 経営・管理
実は法人設立前でもいける!経営・管理ビザを取って日本で事業を
経営・管理ビザを取得するには、法人設立が前提であると考えている方も多いです。
ただ、実際には入管はそこらへんをより柔軟に対応してくれようとしています。
登記前に経営・管理ビザを取得することは可能で、4か月の在留資格を活用する方法が一般的です。
そのためには、事業計画の具体化や資本金の準備、事務所の確保など、しっかりとした準備が求められます。
まずはちょっと専門家に相談、してみませんか?
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